インターネット速度をあらわす単位について解説します。
この単位を理解できれば、インターネットを快適に利用することができますので、最後まで、ぜひご覧ください。
目次
1. インターネット速度の単位とは
インターネット速度の単位は、データがどれだけ早く送受信されるかの指標です。
この単位を理解すれば、インターネット使用時の快適性を高める上で役立つでしょう。
1-1. インターネット速度の単位の基本
インターネットの速度は、「bps(ビット・パー・セカンド)」という単位で測定されます。
この「bps」は、1秒間にどれだけのビットが転送されるかを表わし、速度測定の基礎となります。
しかし、「bps」だけで使うことはなく、「k(キロ)」、「M(メガ)」、「G(ギガ)」といった記号を頭に付けて、表示されることが一般的です。
「k(キロ)」、「M(メガ)」、「G(ギガ」はそれぞれ、1000倍、100万倍、10億倍の意味があります。
インターネット速度は100万bpsとか、10億bpsのように、巨大なデータを送受信しているため、これを簡易的にあらわす目的のため、「k」、「M」、「G」で示され、たとえば、次のように使います。
・1kbps (キロ ビーピーエス)→ 1,000bps を意味する
・1Mbps (メガ ビーピーエス)→ 100万bps を意味する
・1Gbps (ギガ ビーピーエス)→ 10億bps を意味する
ちなみに、k(キロ)、M(メガ)、G(ギガ)は国際的な標準としても認められている単位のため、世界共通で利用されています。
インターネット速度以外では、たとえば、k(キロ)は距離や速度、重さで、10km、100km/s、1kg というように使われてますね。
それと、注意点として、k(キロ)の”k” は小文字であり、大文字ではありません。
大文字のKは「ケルビン」という温度を示すので、全く違う意味になりますので。
1-2. 速度単位の理解が重要な理由
適切なインターネット回線を選択する際には、速度の単位を理解しておくことが大切です。
たとえば、オンラインゲームや動画のストリーミングには、より高速な回線が求められるでしょう。
それに対し、メールの送受信、Webサイトを見る程度であれば、ゲームや動画ほど、高速な回線は必要ではありません。
プロバイダ各社が提示するインターネット速度は、最大値であることを頭に入れておき、自分の利用状況に合ったプランを選ぶことが肝心です。
➡ 詳細は、 「3-1. 通信速度の公称値と実測値」 をご覧ください。
1-3. 「bps」と「B/s」の違い
「bps(ビット・パー・セカンド)」と混同されやすいのが、「B/s(バイト・パー・セカンド)」です。
この2つの単位は、どちらも1秒間に送受信できるデータ量をあらわしていますが、bpsは「bit(ビット)」を、B/sは「Byte(バイト)」を単位としています。
「bit」、「Byte」ともデータ量を示すときに使われ、8bit = 1Byteと決められています。
では、「bps」と「B/s」をどのように使い分ければよいのでしょうか?
「bps」 はインターネット速度をあらわし、技術的な意味合いが強く、一方、Byte/s は、「ファイルのダウンロードする速度」のように実用的な意味合いがあります。
2. インターネットの速度とは?上りと下りの違い
インターネットの速度とは、データがどれだけ早く送受信できるかを示すもので、この速度は「上り」と「下り」の2つに分けられます。
それぞれ、詳しく見ていきましょう。
2-1. 下り速度(ダウンロード速度)とは?
下り速度とは、インターネットから自分のパソコンやスマホへデータが送られてくる速度のことを示します。
たとえば、メールを受けるとき、Webサイトや動画を見るとき、音楽をダウンロードするときなどで、インターネットからデータが「下りてくる」という意味から、「下り」と呼びます。
2-2. 上り速度(アップロード速度)とは?
上り速度とは、自分のパソコンやスマホからインターネットへデータを送る速度のことを示します。
たとえば、メールを送るとき、写真や動画をSNSに投稿するとき、オンラインゲームをするときなどは、自分からデータを「上げる」というい意味から、「上り」と呼びます。
2-3. 実際の使用例としての速度の重要性
インターネットの使い方によって、インターネット速度の重要性が変わります。
たとえば、動画をよく見る人、大きなファイルをダウンロードする人は、下り速度が速いことが重要です。
一方、オンラインゲームをする人や、大量の写真や動画をアップロードする人は、上り速度が速いことが重要です。
また、インターネットの速度は、時間帯や使用人数によって変わることもあります。
たくさんの人が同じ時間にインターネットを使うと、速度が遅くなることがあります。
そのため、自分の使い方に合った速度のプランを選ぶことが大切です。
3. 通信速度の公称値と実測値
インターネットプロバイダ各社は、インターネット速度を「速度:100Mbps」 や「速度:1Gbps」のように提示しています。
これらのプロバイダ各社が提示するインターネット速度は、最大値であり、実際には出ない速度です。
プロバイダが広告等で提示している最大速度を「公称値」といい、実際に測った速度を「実測値」と言います。
それぞれを詳しく解説します。
3-1. 公称値と実測値の違い
公称値は、インターネットプロバイダが提供するプランに書かれている速度であり、この速度は、理想的な状況での最大の速度を表しています。
一方、実測値は、実際にインターネットを使ってみて、どれくらいの速度が出るかを測った数値です。
たとえば、あるプランで「最大100Mbps」と書かれている場合、これが公称値ですが、実際に使ってみると、いろいろな理由で速度が遅くなり、実測値はもっと低いことがあります。
3-2. なぜインターネットの公称値を提示するのか?
こんな疑問を持ちませんか?
「実際には出ないインターネット速度の公称値を、なぜ提示するのか?」
以下が理由です。
・実測値は、インターネット通信の経路、速度測定の条件によって、大きく変化するため、公称値を記載した方がわかりやすく、比較しやすい。
・上記の理由によって、実測値は大きく変化するため、顧客の誤解や不満につながる可能性がある。
公称値は別名「ベストエフォート」と言います。
直訳すると、「最大限の努力」です。
つまり、
「公称値「100Mbps」を実現するために最大限の努力をするが、他の条件によって、その速度が出ない場合がある」
という意味でないでしょうか。
4. 快適なインターネット利用のための速度の目安
インターネットを使うとき、サクサクと快適に動くようにするためには、どのくらいの速度が必要なのでしょうか?
ここでは、インターネットの用途別に、快適に利用するための速度について解説します。
4-1. どのくらいの速度が必要か
一般的に、インターネットを快適に楽しむためには、10Mbpsから30Mbpsの速度があれば十分とされています。
これは、Webサイトを見たり、メールをチェックしたりするくらいの普通の使い方をする場合です。
4-2. 用途別の適切な速度
動画視聴:
動画の画質によって必要な速度が変わります。
標準画質なら3Mbps程度、高画質なら5Mbps以上、4K画質の動画を見るなら25Mbps以上が目安です。
オンラインゲーム:
ゲームの種類によって異なりますが、一般的には30Mbps以上が推奨されています。
対戦型のゲームでは70Mbps以上、戦略的なゲームでは50Mbps以上、アクションゲームでは30Mbps以上が良いでしょう。
ビデオ通話:
1対1の通話なら1Mbps以上があれば可能ですが、多人数でのグループ通話や高画質での利用を考えると、より速い回線速度を確保することが望ましいです。
Webサイトを見る:
画像が多いWebサイトを見る場合は、10Mbps程度の速度があれば快適に閲覧できます。
4-3. インターネット速度の測定方法
インターネット速度を測定できるWebサイトはいくつかあり、その一部は以下に紹介します。
これらのサイトを利用して、自分のインターネットの速度を確認してみてください。
Fast.com:
このサイトはNetflixが提供しており、ダウンロードスピードを数秒で測定できます。詳細を表示すると、アップロードスピードとレイテンシ(ping)も表示されます。
https://fast.com/ja/
Usenスピードテスト:
このサイトではダウンロードやアップロードスピード、ping、Jitterも測定できます。
https://speedtest.gate02.ne.jp
Speedtest.net:
このサイトは世界中で広く利用されており、ダウンロード速度、アップロード速度、pingを測定できます。
みんなのネット回線速度(みんそく):
このサイトでは、速度比較が可能で、今までに測定された結果から本当に速いネット回線がどこなのかを確認できます。
ブロードバンドスピードテスト:
このサイトでは1クリックで簡単にインターネット通信速度を測定できます。
まとめ
今回は、インターネット速度を知るうえで重要必要な速度をあらわす「単位」について、解説しました。
インターネットの速度は、「bps(ビット・パー・セカンド)」という単位であり、「bps」は、1秒間にどれだけのビットが転送されるかを表わします。
しかし、「bps」だけで使うことはなく、「k(キロ)」、「M(メガ)」、「G(ギガ)」といった記号を頭に付けて、表示されることが一般的で、以下のように使います。
・1kbps (キロ ビーピーエス)→ 1,000bps を意味する
・1Mbps (メガ ビーピーエス)→ 100万bps を意味する
・1Gbps (ギガ ビーピーエス)→ 10億bps を意味する
インターネット速度の単位は、適切なインターネット回線を選択するときに重要になります。
本文中に、インターネット速度を測定できるWebサイトを紹介していますので、ぜひ、あなたのインターネットを快適にするのに、役立てみてください。
それでは、以上です。